先日行われた蚕絲館さんのワークショップは、ちょっと特別篇。
結城紬の織り子を経て織物作家さんとなり地機の教室をされている方と、その生徒さんたち、3名様を迎えて
座繰り製糸から撚糸、精練についてのレクチャーを行いました。
1日目は繭をにて 糸をとる座繰りです。
二日目、とった糸を柔らかくする『精練』の作業です。
繭から引いただけの生糸は、セリシンという膠質に覆われ、麻のような固い触感です。
精練してセリシンをおとしてゆくと打って変わった
やわらかな糸になります。
ここでは、酵素を用いた精練方法を行います。
精練前はハリハリした感じだった糸が、お鍋の中で『くたーん』となっています。
糸が作られてゆく過程には、いろいろな工夫があります。
これは『検撚機』を用いて、糸にどのような『より』がかかっているのかを調べる方法を解説。
鍋で煮て繭から引き出された糸は、繊維が ほぼまっすぐな状態です。
この繊維に回転をかけることで、強度が増し、バラけにくく、取り扱いもしやすくなります。
↑動画です。
検撚機のハンドルををくるくる動かします。
レトロな感じで面白いのですが、有能なんですね。
さらにさらに、合糸についても解説。
たくさんの粒数の繭を煮て一気に糸をとるのと、
少ない粒数で引いた糸を幾筋も合わせて一筋の糸を作り、
撚糸したものとでは しなやかさや光沢が違うそう。
前者が奥、後者が手前。本当だ、こんなに違うんだ!
蚕絲館さんの製糸レクチャー特別篇は、3名さまから開催できます。
布の基本の糸、そして繊維の作り・仕組みや秘密がわかると、
きっと世界がグーンと広がりますよ。
養蚕ワークショップ 参加者募集中!
9月より蚕絲館さんで養蚕ワークショップが始まります。
お蚕さんの卵を迎えて桑を与えて育て、繭の収穫までが体験できます。
通しで参加された方には、1500粒の繭がプレゼントになります。
1日単位での参加もできます。
ご自分で育てた繭から糸を引き、織ることもできますよ!
お申し込みはton-cara フセまで。
TEL:027−368−2370
e-mail:mail@ton-cara.com
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